診療科・部門

泌尿器科

 あらゆる疾患を原因とした排尿障害の診断と治療を専門としています。なかでも脊髄損傷をはじめとする神経障害を原因とした排尿障害(神経因性下部尿路機能障害、神経因性膀胱)の検査・治療については、当センター開設以来の豊富な経験と実績があります。
 上記に加えて一般的な泌尿器科の疾患である前立腺肥大症、過活動膀胱、尿失禁、骨盤臓器脱(膀胱瘤など)、血尿(尿潜血)、前立腺癌などの診断と治療もおこなっています。お気軽にご相談ください。

担当医

  • 泌尿器科部長 高橋 良輔
    泌尿器科部長 高橋 良輔
    泌尿器科専門医・指導医(日本泌尿器科学会)
    排尿機能専門医(日本排尿機能学会)
    腹腔鏡技術認定医(日本泌尿器科学会、日本泌尿器内視鏡学会)
  • 泌尿器科医師 今田 憲二郎
    泌尿器科副部長 今田 憲二郎
    泌尿器科専門医・指導医(日本泌尿器科学会)
    腹腔鏡技術認定医(日本泌尿器科学会、日本泌尿器内視鏡学会)
  • 泌尿器科医師 牧 知子
    泌尿器科医師 牧 知子
    泌尿器科専門医(日本泌尿器科学会)

診療内容

神経因性下部尿路機能障害(神経因性膀胱)

 脊髄の障害(外傷による脊髄損傷、血管障害、腫瘍性病変、変性疾患など)、二分脊椎(先天的な脊髄の異常)、神経難病(多系統萎縮症、パーキンソン病など)、末梢神経障害(糖尿病、骨盤内手術による合併症)などの神経障害を原因とした排尿障害の診療を多くおこなっています。排尿に関する問題でお困りの方はお気軽にご相談下さい。また現在の排尿状態に疑問のある方もお気軽にご相談ください。
 通院が困難な方、お話を伺った結果少し時間をかけて排尿状態を観察する必要があると判断した場合は、短期間の入院(1-2 週間)をお勧めすることもあります。また自己導尿を習得するための短期入院も可能です。まずは外来を受診していただき、お話を伺った上で判断させていただきます。お気軽にご相談くださ い。
 重度の障害をお持ちの場合、遠方で頻回の通院が困難な場合、症状が複雑でお話が長くなりそうな場合は、初診時に十分に時間をとりたいと思います。場合によっては初診時にまとめて検査ができるように配慮致しますので、事前に泌尿器科医師高橋まで直接電話でご相談下さい(代表:0948-24-7500)。必要に応じて診察枠を確保して診療させていただきます。

前立腺肥大症

 前立腺は男性の尿道周囲を取り囲むように存在しています。加齢とともに肥大して大きくなるため、尿が出にくい、頻尿、尿意切迫感などの症状が出現してきます。検査としては、問診、尿流測定(尿の勢い、排尿時間、1 回排尿量などを測定します)、残尿測定、超音波検査などがあります。また治療としては、生活指導(水分摂取量の調節など)、内服薬による治療、手術などがあります。
 前立腺肥大症の手術では、一般的には経尿道的前立腺切除術(TURP)が行われていますが、当科では出血の少ないレーザーを用いた蒸散術(接触式レーザー前立腺蒸散術:CVP)を採用しています(レーザーを用いた前立腺肥大症手術)

過活動膀胱

 尿意切迫感(突然の尿意で我慢できない)を主な症状として、頻尿(何回もトイレに行く)、夜間頻尿(就寝後何回もトイレに行く)を伴い、場合によっては切迫性尿失禁(急に強い尿意が起こってトイレまで間に合わずに尿が漏れる)を伴う疾患です。日本では40歳以上の14.1%、すなわち1040万人の方が罹患しているといわれています。またその半数に尿失禁を伴っています。
 検査としては、問診、尿検査、尿流測定(尿の勢い、排尿時間、1回排尿量などを測定します)、残尿測定などがあります。
 また治療としては、生活指導(水分摂取量の調節など)、内服薬による治療、などがあります。難治性の過活動膀胱には、ボトックス膀胱壁内注入療法仙骨神経刺激療法などの手術療法もおこなっています。

尿失禁

 切迫性尿失禁(突然尿意をもよおして漏れる)と腹圧性尿失禁(くしゃみや運動した時に漏れる)の2つのタイプがあります。
 切迫性尿失禁は過活動膀胱として治療します(上記をご参照ください)。
 腹圧性尿失禁は、内服薬による治療、骨盤底筋体操、手術などで治療します。
 当科では腹圧性尿失禁に対して、テープを用いたスリング手術であるTOT(Trans-Obturator Tape)手術をおこなっています。

骨盤臓器脱(膀胱瘤)

 子宮・膀胱・直腸などの骨盤にある臓器が膣壁を介して体外に出てくる病気で、加齢・出産などによって骨盤を支える筋肉(骨盤底筋)が緩むことによって起こります。
 症状としては、股間に何か挟まったような違和感、頻尿、排尿困難、尿もれなどがあります。
 治療としては、骨盤底筋体操、ペッサリー、手術療法などがありますが、当科では手術療法としてメッシュなどの異物を使わない膣壁の縫縮術をおこなっています。

間質性膀胱炎

 頻尿、尿意切迫感、残尿感、膀胱不快感、膀胱痛などを主な症状とします。膀胱炎や過活動膀胱、男性では慢性前立腺炎として治療を受けるものの症状の改善に乏しい方に多いようです。
 検査としては、問診、尿検査、尿流測定(尿の勢い、排尿時間、1回排尿量などを測定します)、残尿測定、排尿記録の記載、膀胱鏡などを行います。治療としては、生活指導(水分摂取量の調節など)、食事指導(酸性飲料・コーヒー・香辛料・アルコール・柑橘類などの摂取を避ける)、内服薬による治療、手術療法などがあります。
 手術療法では膀胱水圧拡張術をおこないますが、膀胱鏡でハンナ病変を認める場合は、経尿道的に病変部を電気焼灼すると症状が著明に改善します。

尿路結石症

 腎臓、尿管、膀胱、尿道などの尿路に結石が生じる疾患です。尿管結石の典型的な症状としては、突然の側腹部痛と血尿があります。また、結石が腎臓からの尿の流れを妨げるために腎盂腎炎を併発して発熱することもあります(脊髄損傷患者さんでは発熱が主訴のことも多いです)。
 尿管結石の治療として、5mm以下の場合は自然に排出する可能性が高いですが、10mm以上になると自然に排出する可能性が低いため、対外衝撃波を用いた砕石術(ESWL)や経尿道的砕石術(TUL)、経皮的砕石術(PNL)などが可能な施設にご紹介させて頂きます。膀胱結石の治療としては経尿道的砕石術をおこなっています。

膀胱腫瘍(膀胱癌)

 多くは無症候性肉眼的血尿(痛みなどの症状を伴わない血尿)を主訴に受診されます。外来で膀胱内を観察して腫瘍を認める場合は、組織診断(悪性の有無)と深達度(膀胱壁のどの程度の深さまで腫瘍細胞が浸潤しているか)を評価するために経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)をおこないます。
 その結果、悪性(膀胱癌)であっても深達度が浅い場合(非筋層浸潤性膀胱癌)はTURBTのみで治療を一旦終了し経過観察を行います。一方、癌が膀胱壁の筋層内に浸潤している場合(筋層浸潤性膀胱癌)は、膀胱全摘除術(+尿路変向術)や抗がん剤治療などが必要となりますので適切な病院にご紹介させて頂きます。

腎腫瘍

 腎臓に発生する腫瘍です。以前は血尿などの自覚症状で発見されていましたが、現在は検診や定期健康診断の腹部超音波検査(エコー検査)やCT検査などで偶然に発見されることが多くなっています。
 当院では治療はおこなっておりませんが、CTやMRIなどの画像検査で悪性(癌)の可能性が高いと診断した場合は適切な病院にご紹介させて頂きます。

前立腺癌

 前立腺に発生する癌で、近年の高齢化、食の欧米化に伴って増加しています。
 検診として腫瘍マーカーであるPSA(前立腺特異抗原)を測定することで早期に発見することができます。癌を疑った際には、前立腺生検(1泊2日)をおこない診断します。

TOPICS

2019/09
レーザーを用いた前立腺肥大症手術(CVP)を開始しました。
2019/10
難治性過活動膀胱に対して仙骨神経刺激療法を開始しました。
2020/02
ボトックス膀胱壁内注入療法を開始しました。

臨床研究

・脊髄損傷患者の膀胱蓄尿機能障害に対する抗コリン薬と新規β3刺激薬の有効性と安全性に関する比較研究
・難治性排便障害に対する経肛門的洗腸療法が腸内細菌叢と免疫系に及ぼす影響に関する研究
・高尿酸血症を合併する前立腺肥大症(BPH)に対するトピロキソスタットの有用性に関する検討
・膀胱畜尿機能障害に対するボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法の有効性と安全性に関する研究

外来診察医師担当表

泌尿器科
(再診のみ予約制)
診察室番号
14 高橋 今田 高橋 今田 高橋
24 今田 高橋 今田 高橋
女性泌尿器科外来 14 毎月/第4水曜日 受付/午後13:00~15:00

2020年4月1日より

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