診療科・部門

看護部 脊髄損傷患者のための健康管理法

褥瘡じょくそう(床ずれ)について知っておきましょう!

皮膚の一定の部分に長時間の圧迫やズレが起こって、皮膚の血液のめぐりが悪くなり個々の細胞が死んでしまうことです。

褥瘡の原因(どうしたら褥瘡になるの?)
褥瘡ができやすい部位

こんなにたくさんあります。

褥瘡が発生してから悪化するまでの状態
  1. 皮膚の発赤(30分経っても消えないもの)
  2. 皮がむける 水脹れができる
  3. 皮膚が壊死して黒く厚いかさぶたができ潰瘍となる
  4. 筋肉・骨まで達する
  5. 感染・発熱・敗血症
  6. 生命の危機!
褥瘡の予防方法
皮膚の観察
  • 褥瘡のできやすい所をチェック!(骨の出ているところ・こすれるところ)
  • 姿勢を変える時、車いすに乗った後など、赤くなっていないか・腫れたりぷよぷよしていないか?チェックしましょう!
皮膚の保護
  • 皮膚を清潔にしましょう(皮膚が湿潤しないようにしましょう[オムツ使用時はこまめに交換])
  • 皮膚が乾燥しないようにしましょう(保湿クリーム使用等)
  • シーツや寝具のしわを取り除きましょう
  • 爪を短く切りましょう(患者・介護者)
圧迫・ズレの除去
  • 体位変換(ベッド上での姿勢の変換)を行いましょう
  • 車椅子上での長い時間の圧迫を減らしましょう(時間ごとにお尻を浮かせ、プッシュアップしましょう)
  • 減圧・除圧道具の使用(無圧マットや枕の使用)
体位変換の方法

<横向きの場合>


背中に枕を入れます


足を組んで間に枕を入れます

<上向きの場合>


おしりの両側に棒坐を入れます


足首に小枕を入れます(かかとを浮かす)

脊髄損傷者の排尿について知っておきましょう

脊髄を損傷すると、膀胱を支配する神経の働きが悪いため尿が出にくくなったり、尿がもれたりします。このような状態のことを「神経因性膀胱」といいます。

この場合、膀胱に尿を残したままにしておくとバイ菌がついたり、またりきんで尿をしぼりだすために膀胱や腎臓をいためたり、尿が腎臓に逆流したりして、腎臓の働きが悪くなってしまうこともあります。

排尿方法

排尿方法の主な種類として

いろいろな排尿方法がありますが、一人一人にあった方法を医師・看護師と相談しながら考えていきます。

自分に一番あった方法を選択しましょう!

失禁性排尿

尿器以外にも次のような集尿器があります。

ユリドーム


このように装着できます

注意事項
  • ユリドームがねじれていたりチューブが曲がっていると、尿がスムーズに流れず漏れる原因になります
  • 固定用のゴムは締めすぎ、ゆるすぎに注意しましょう
    締めすぎると赤くなり、潰瘍が出来てしまいます
    ゆるすぎるとユリドームか外れます

かさ袋


1リットルくらい入りますヨ

注意事項
  • かさ袋をつけたあとは、袋内に流れた尿が逆流しないようにペニスや袋の位置に気をつけましょう
  • 固定用のゴムは締めすぎ、ゆるすぎに注意しましょう

安楽尿器

注意事項
  • ベッドを上げ下げすると、尿器がずれやすいのでそのつど確認するようにしましょう
  • チューブが曲がっていないかきちんと確認しましょう

起立性低血圧について知っておきましょう!

脊髄損傷になると一般的に血圧は下がりがちになります。特に起き上がったり、長時間座ったままでいる時に気分が悪くなり、動悸(心臓がドキドキすること)や、冷や汗が出てきたり、ひどいときには失神することがあります。
これは胸椎5番目より高位の損傷では、交感神経の遮断によって心臓のポンプ力をつかい、血液を全身に送り出す量がへるため、手や足先への血管が広がりやすくなっています。よって、血液が下半身や内臓にたまったままになるため、姿勢の変化にうまくついていけず、血圧が下がり一時的に脳貧血の状態になります。
寝ている状態から急に起き上がる・車椅子にのる動作をすると低血圧をおこし立ちくらみと呼ばれる状態になります。これを起立性低血圧といいます。

起立性低血圧の症状は?
  1. めまい・吐気・頭痛・動悸
  2. 冷や汗・脱力感・目のかすみ
  3. 意識がなくなる(失神)
起立性低血圧の予防法

○座った姿勢で長くもちこたえる訓練


30度


60度


背もたれを完全におこす

急に上げずに体をならしながら徐々に上げていきます。

○腹部圧迫帯をつける方法

腹部圧迫帯を巻くことで、下半身へ流れる血液を減らすことにより症状を予防することができます。

起立性低血圧がおきた時の対処方法

ベッドに座っている場合

めまい・吐気・目のかすみなどの症状が出現したら、即座に頭部をさげます。

車椅子に座っている場合

介助者が車椅子を後方へ傾け、頭部を下げます。

体をまえかがみにしてお腹の圧力をあげます。

携帯版 総合せき損センター

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