当院のご案内

院長代理あいさつ

総合せき損センターの母体は全国で32の労災病院等を運営する独立行政法人労働者健康安全機構(厚生労働省所管)であります。脊髄が損傷されますと重篤な四肢麻痺を来たし長期の入院生活を強いられ社会復帰はままならぬ状況であったため、昭和48年に九州大学整形外科第3代教授の故天児民和先生が脊髄損傷(脊損)患者の早期社会復帰を提言されたのをきっかけに、昭和49年に労働省(当時)による欧米の脊損施設視察を経て、昭和54年に当センターが設立されました。脊損専門病院としては我が国に二施設であります。平成26年で開設35周年を迎えましたが、受傷後14日以内の急患脊損入院患者数は2600名を超えました。集中治療室での全身管理、損傷脊椎に対する緊急手術、それと同時に開始される看護およびリハビリテーション、復職・復学などをふくめた社会復帰支援によって現在では社会復帰率80%を超えています。このように同一施設での急性期から慢性期まで一貫とした治療システムは他に類をみないものであり、これらは当センターのチーム医療のなせる業と自負しております。
最近ではお陰様で、高度な脊損専門施設として国内外から評価されており、研修・見学・視察で訪れる基礎や臨床の医師、PTやOT、看護師、学生は年間700名を超えております。また、厚生労働省認定の外国人医師臨床修練施設でもあり、諸外国の整形外科医や脳神経外科医が往来しております。
10名の脊椎脊髄外科指導医、泌尿器科指導医、リハビリテーション科専門医を擁しており、外傷以外の脊椎脊髄疾患(椎間板ヘルニア・脊髄症・脊柱管狭窄症などの変性疾患、側彎症などの脊柱変形、脊椎脊髄腫瘍)手術は年間800例近くであり、我が国で有数の脊椎脊髄手術施設であります。手術後は、患者の満足度を十分に考慮したリハビリテーションが行われているのも当センターの特色の一つです。突然の重大な身体的障害を引き起こす脊髄の断裂・挫滅・壊死・融解は外傷を機に着実に進み、私達はこれらをくい止める術を持たず、ただ傍観するのみであり、この分野における臨床的進歩はほとんどみられていません。しかし基礎的研究には僅かではありますが光のみえるものがあり、これらの進歩は臨床応用への手がかりとなるかもしれませんし、臨床からの問題提起は基礎的研究の方向性の舵取りに大きなビジョンとして「基礎と臨床の融合」を掲げました。研究センターを併設し、基礎と臨床の研究者が往来しつつ、夢を語り合い、それらを何らかの形で示していくことを願っております。近い将来、当センターにおいて脊髄再生へ向けての臨床実験が開始されます。
患者満足度調査では国内で有数の高い満足度を達成していますが、「受診してよかったと思われる病院でありたい」の理念のもと更なる努力を積み重ねていきたいと思っています。

平成29年11月 院長代理 植田 尊善

携帯版 総合せき損センター

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